ショッピングカートシステムの送料計算の仕組みを単純化するには一般に次のような方法が考えられます。
- 注文後に実際にパッケージングして送料を計算し顧客に提示(パソコンパーツショップなど)
- 独自の単純化した送料体系を顧客に提供(売り上げの大きな大手ショップなど)
- 商品ごとに送料を決め異なる商品を複数合わせて購入することは考慮しない(単商品ショップなど)
- 一定の買い上げ高を越すと送料を無料とし複数商品購入時の複雑化を避ける
RapidExpCartではこれらいずれの方法を取りません(プロ版は機能としてDに対応)。目指したのは日本国内の宅配サービスの事情に即した上で、最も効率よい配送方法による送料の実費清算です。
そのショッピングカートは異なる商品を同時購入できますか?
たとえば3種類の商品――「コンサートチケット」、「Tシャツ」、「マスコット人形」を扱うショップを考えてみます。
ブログに組み込むショッピングカートを考えたとき最初に浮かんだのは芸能活動をされる個人です。実際私が運営をサポートするブログオーナーには観世流能楽師さんがおられます。ここで例に挙げたような商品パターンは十分に有り得る想定でしょう。
単体での配送方法はそれぞれコンサートチケット1枚なら通常郵便、Tシャツ1枚はEXPACK500、マスコット人形はゆうパック60とします。ただし通常郵便は確実な宅配方法ではないため顧客の希望によるオプションでしょう。
では、コンサートチケット2枚購入と同時に記念Tシャツを1枚購入したら?
・・・チケット2枚ならTシャツ用のEXPACK500に収まるのでチケットのための送料は不要なはずです。Tシャツが2枚になるとEXPACK500には入るかどうか不明ですが、3枚なら間違いなくゆうパックに切り替えなければならないでしょう。それにマスコット人形も同時購入したら、ゆうパックのどのサイズに収められるでしょうか?
このように扱う商品それぞれについて数量ごとの送料を定義しても、他の商品との組み合わせには対応できません。
梱包サイズによる区分で解決できます
RapidExpCartでは梱包サイズによる区分を導入することでこの問題を解決しました。先の3種類の商品を扱う場合は、たとえば次のような定義を行っておきます。
| 梱包サイズの分類 | 定形郵便 | EXPACK500 | ゆうパック60 | ゆうパック80 |
|---|---|---|---|---|
| コンサートチケット | 10枚まで入る | 50枚まで入る | いくらでも入る | いくらでも入る |
| Tシャツ | 入らない | 1.2着まで入る | 6着まで入る | 10着まで入る |
| マスコット人形 | 入らない | 入らない | 2.5個入る | 4個入る |
Tシャツに1.2着という数量はありえませんが、これは1枚収めてもまだ余剰スペースがあり、そこにコンサートチケットのようなカサの小さなものなら入ることを意味します。マスコット人形1個の余剰スペースにはTシャツが 6 ÷ 2.5 × (2.5 – 1) ≒ 3 着 収まる計算です。
ものにはそれぞれの形があるため厳密な計算はできません。しかし、緩衝材によるゆとりも考慮できますし一度に販売できる数量にもたいていは上限がありますから最初は大雑把な設定値で十分に実用となり、実際の配送業務の経験から適切な値をフィードバックすればよいのです。
また、家具や楽器のように大きさや形の制約から他の商品と組み合わせて配送できない商品もこのシステムにそのまま乗ります。梱包サイズの指定配送方法に「1個まで」と設定しておけば、顧客が他の商品をカートに入れても同時購入できないようにはじいてくれます。そして、そのような商品でも余剰スペースに「いくらでも入る」はずのチケット類は同時購入できるのです。
取り扱い商品が増えてもパッケージは増えません
ここまでの説明で 商品=梱包サイズ をイメージされ販売商品が増えたら設定が大変になるのでは、と心配されるかもしれません。
しかし、たとえば書籍やDVDならまさにパッケージ種別は限られますし、形のさまざま異なる商品でも梱包するパッケージ(箱)で区分けしてみれば、種類はそれほど多くないかと思います。かえってパッケージを自社で制作するほど、数種類の同じ型の箱で統一してコスダウンを図っているのではないでしょうか。
また、宅配便のすべてのサイズに対して数量設定をする必要もありません。宅配便から梱包材を購入しているとしても、取り扱い商品にみあったサイズを数種類選んでいるのではないでしょうか。この仕組みでは事前にサイズを決めてお客様から送料をいただくので、梱包材をつぶしてサイズダウンする必要もないですし。
私が実際に通販の配送業務を行なったことがある組織では、宅配業者に無理を押し通して(バブル時代の実績を盾に)全国一律料金を強いていました。通販システムは簡略化できましたが、梱包資材の統一や最安配送方法には気を配って経費節減に努めていました。業者に無理を言えない個人ならばなおさら配送経費は切実であるかと思います。
送料をいただくなら同時購入できるシステムが必要です
通販を利用する顧客は常に複数のサイトとで売価を比較していますから送料無料は絶対的なアピールです。送料を無料にできる体力があれば良いのですが、送料をいただくことが前提なら、いかに顧客の負担を減らせるかがポイントになります。
購入金額○万円から送料無料という場合には、不足分を補うアクセサリー商品を用意しておくのも大事です。顧客は単品なら買わないようなアクセサリー商品でも送料無料に達するならと同時購入するでしょう。
同様にして、送料が無料にならないまでも同時購入しても1個分の送料であるならば購入決断を誘う十分な武器になります。様々に考えられる販売戦略に柔軟に対応できるショッピングカートシステム、それがRapidExpCartです。
どうぞRapidExpCartを活用してショッピングサイトの活性化にお役立てください。
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