運用しているウェブサーバーと同じドメイン名でメールのみをGoogle Appsで管理する場合、RapidExpCartに限らずともphpやcgiプログラムによる管理者へのメール転送がうまく動作しないことがあります。

ウェブサーバーと同一ドメインのメールを送信する場合に、localhostとみなすようにサーバー側で設定されていて、DNSのMX定義がチェックされることなく直接ローカルにメール送信してしまっているためです。

専用サーバーならば、/etc/hostsで設定しているlocalhostの定義からドメイン名を削除し(注)、apacheを再起動してみてください。

共用サーバーではサーバー設定を変更することができませんから、後述するように別のドメインのアドレスへメールを転送するように工夫しなければなりません。

注) ドメインとlocalhostの関係を削除すると、RapidExpCartでブログテーマのテンプレートが取得できないことがあります。その場合はshare/config.inc.phpの設定を見直してテンプレートの参照をhttp://localhost/rapidexpcart_template/等に書き換えてください。

通知メールを別のドメインのメール経由で転送

もっとも簡単な解決方法です。

例えばGmailで新たな捨てアドレスを取得し、RapidExpCartからの通知メールの受信先に指定します。
そして、その捨てアドレスから本来の管理者アドレスへメールを転送するように設定します。

変更前 変更後
通知メールの受信先アドレス info@mydomain.com mydomain@gmail.com
(info@mydomain.comへ転送)
通知メールの送信元アドレス info@mydomain.com info@mydomain.com

カートの利用者にはinfo@mydomain.comからのメールとして通知が送られますので、捨てアドレスが利用者の目に触れることはありません。

設定そのものは簡単ですが、ドメイン管理とは別に捨てアドレスの管理が必要になります。

Google Appsにサブドメインを作る

同一ドメインで一元的に管理するには、Google Appsにサブドメインを追加します。

変更前 変更後
通知メールの受信先アドレス info@mydomain.com info@sub.mydomain.com
通知メールの送信元アドレス info@mydomain.com info@mydomain.com

info@mydomain.comとinfo@sub.mydomain.comは同じアドレスとして受信トレイを共有しますから、転送設定の必要はありません。

以下、さくらインターネットで取得したドメインを例に手順を紹介します。

  1. Google Appsの管理画面の「ドメインの設定」のページの「ドメイン名」タブを開きます。
  2. 「ドメイン エイリアスを追加」をクリックします。
  3. 設定するサブドメインを入力し(例としてsub.mydomain.comとします)、「続行してドメインの所有権を確認」ボタンをクリックします。
  4. 「ドメインの所有権の確認」の確認方法を「CNAMEレコードを変更」にします。
    「HTMLファイルをアップロード」の方法では、ウェブサーバーにサブドメインを登録することになり、サーバーの外へメール送信する目的が達成できなくなります。
  5. Google Appsの画面は残したまま、別のウィンドウ(またはタブ)にさくらインターネットの会員メニューを開きログインします。
  6. 会員メニューの「契約情報」から「ドメインメニュー」を開き、mydomain.comの「ゾーン設定」ボタンをクリックします。
  7. Google Appsの管理画面で指示された文字列をコピーし(例としてgooglec1f85df147b489df)、以下のように太字部分のエントリを追加します。
    エントリ名 タイプ データ
    @ A XX.XX.XX.XX
    MX 10 ASPMX.L.GOOGLE.COM.
    MX 20 ALT1.ASPMX.L.GOOGLE.COM.
    MX 20 ALT2.ASPMX.L.GOOGLE.COM.
    MX 30 ASPMX2.GOOGLEMAIL.COM.
    MX 30 ASPMX3.GOOGLEMAIL.COM.
    MX 30 ASPMX4.GOOGLEMAIL.COM.
    MX 30 ASPMX5.GOOGLEMAIL.COM.
    www CNAME @
    ftp CNAME @
    mail CNAME ghs.google.com.
    docs CNAME ghs.google.com.
    calender CNAME ghs.google.com.
    sites CNAME ghs.google.com.
    googlec1f85df147b489df.sub CNAME google.com.
    sub CNAME @

    エントリ@の部分は、Google Appsでメールを管理するためにあらかじめ設定済みだった部分です。エントリsubに必要なのはMXレコードだけですが、@と同様なのでエイリアスとしました。

  8. ゾーン編集が完了したら、Google Appsの管理画面に戻って「確認してメール配信の設定に進む」をクリックします。
  9. MXレコードの設定は7で完了していますので、「指定された手順を完了しました」」をクリックします。
  10. 「ドメイン名」タブに戻ると、追加したドメイン エイリアスが「エイリアスのCNAMEを確認中…」と表示されています。DNSが反映されると(4、5時間かかります)、「使用中」に変わります。

注意しなければならないのは、sub.mydomain.comをさくらインターネットのコントロールパネルでサブドメイン登録してはいけないことです。このサブドメインはウェブアドレスとしては使用せず、メール転送専用のアドレスとしなければなりません。

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